細菌性髄膜炎再検証! (2)診断と治療

お久しぶりです!!知らぬ間に年度が変わってしまいました。更新が滞り申し訳ありません。院長コラムです。およそ五ヶ月ぶりの更新ですね。今回は肺炎球菌の話を書こうと思ったのですがその前に髄膜炎のイメージを持ってもらおうと思います。
話は変わりますが、どうしたらテストでいい点数とれると思いますか?答えは簡単、問題の答えを見ながらテストを受ければいいんです。(笑)「そんなもんわかっとるわ!」とおっしゃるかもしれませんが、しばしおつきあいを!!
話を戻します。あなたには1歳の子供がいるとします。連休の前の日に鼻水と発熱があったその子を連れてあなたは耳鼻科を受診します。吸引などの処置をされ薬をもらってその子とあなたは連休を過ごしました。ぐったりしたその子を連れて今度は小児科をあなたは受診します。抗生剤を追加されまた週末を過ごし休み明けぐったりしたその子を連れて今度はまた耳鼻科を受診しました。しかし今度はその耳鼻科の先生は「すぐに小児科にいってください!!」といって診察を終えられます。「午前の診察が終わってどこも休憩時間に入ってるのに今から診察してくれる小児科の先生なんてどこにあるのよ!!」と思いながらあなたはとある医院に連絡します。幸いそこは今までかかったことはないのに診察を引き受けてくれました。まず血液検査。白血球数は2万台、炎症反応は20以上。その先生は細菌性髄膜炎の可能性があるからと背中から髄液をとることを勧めます。採取した髄液をみせてもらうとふつうは透明な髄液はカルピスのように白く濁っており髄液採取した後、点滴血液検査でも泣かなかった1歳のあなたの子は頭を抱えキイキイ泣いていますが、しばらくするとまた泣き止みました、、、先生のお話は「お子さんは細菌性髄膜炎です。抗生剤が効けば助かりますが難聴硬膜下血腫などの後遺症があるかもしれません。また抗生剤が効かなければ助からない可能性も10~30%あります。」とおっしゃいます。この時あなたはどうすればいいでしょうか?というかこの先生がとるべき治療法、手段はどうすればいいでしょう?抗生剤が効くかどうかは髄液の細菌培養の結果を待ちその後わかるのですがふつう1週間以上かかりますその間に間違った抗生剤の選択をすればお子さんは助かりません。テストの回答はどうすればすぐに手に入るのか?キーワードはPCRです。また次回!!(今度はちゃんと更新します。)(2014 4/30)